ペルシア語学習ブログ

ペルシア語の勉強とかをするブログです

写本のナスタアリーク体を読む4 (「カユーマルス王」第10対句)

写本のナスタアリーク体を読むシリーズ、前回に続き、今回は「カユーマルス王の御所」の4対句目である、シャー・ナーマ(シャー・ナーメ)の「カユーマルス王」第10対句を見ていきます。 「カユーマルス王」第10対句 それでは、「カユーマルス王」第10対句の…

写本のナスタアリーク体を読む3 (「カユーマルス王」第9対句)

前回に続き、「タフマースブ1世のシャー・ナーマ(シャー・ナーメ)*1」より、「カユーマルス王の御所」の場面にあるテキストの読解です。 「カユーマルス王」第9対句 今回は3対句目である、「カユーマルス王」の第9対句を見ていきます。 書かれているテキス…

写本のナスタアリーク体を読む2 (「カユーマルス王」第8対句)

前回に続き、サファヴィー朝初期(16世紀)の写本「タフマースブ1世のシャー・ナーマ(シャー・ナーメ)*1」より、カユーマルス王の御所の場面にあるナスタアリーク体テキストを解読してみます。 「カユーマルス王」第8対句 「カユーマルス王の御所」には、…

写本のナスタアリーク体を読む1(「カユーマルス王」第7対句)

ここでは、「タフマースブ1世のシャー・ナーマ(シャー・ナーメ*1)」より、カユーマルス王の御所の場面にあるナスタアリーク体テキストを解読してみます。 英語版Wikipediaによると、「タフマースブ1世のシャー・ナーマ(シャー・ナーメ)」は、1520年代~1…

点無しのヤーとアリフ・マクスーラ

Unicodeで同じ形のアラビア文字として、「ی」(ی、点無しのヤー)と、「ى」(ى、アリフ・マクスーラ)とがある。両者が同じ文字なのか違う文字なのかについてはいろいろと議論があるらしいが、一説によるとこれらは、「ي」(ي、点有りのヤ…

アラビア書道

先日、某アラビア書道教室で、アラビア書道を体験しました。 アラビア書道の真似事は、何年も前のテレビのNHKアラビア語会話でやっていたのの見様見真似で何度かやったことはあるものの、講師の先生の方に指導していただいたのはこれが初めて。いろいろなこ…

ペルシア語におけるナスタアリーク体についての雑記

ペルシア語のアラビア文字の書体と言えば、ナスタアリーク体(別名、ペルシア書体)である。イランではナスフ体が一般的に使われている書体ではあるが、ナスタアリーク体を目にすることも少なくない。詩などの書道作品ではナスタアリーク体が割合としては最…

長母音のマアルームとマジュフール

古典ペルシア語の母音は、以下のように、短母音3種類、長母音5種類の計8種類である。 短母音: a, i, u 長母音: ā, ī, ē, ū, ō このうち、長母音の「ī」と「ē」は同じ「ی」(ヤー)の文字で表され、アラビア語にもある「ī」を「ヤー・イ・マアルーム」(知ら…

古典ペルシア語

古典ペルシア語とは? このブログにおける「古典ペルシア語」とは、新ペルシア語の初期~成熟期における段階のことを指すものとする。具体的には、新ペルシア語の成立からサファヴィー朝成立以前、10世紀~15世紀頃のペルシア語である。世間一般に言う「古典…

ブログ始めます

このブログでは、ペルシア語学習に関係あることや関係ないことをいろいろ書いていきたいと思います。 ペルシア語とは? 非常に大雑把に特徴を言えば、文法的には英語と日本語を足して2で割り、語彙的にはアラビア語系の単語を大量にぶち込んだ、系統的には…