ペルシア語学習ブログ

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古典ペルシア語

古典ペルシア語とは?

このブログにおける「古典ペルシア語」とは、新ペルシア語の初期~成熟期における段階のことを指すものとする。具体的には、新ペルシア語の成立からサファヴィー朝成立以前、10世紀~15世紀頃のペルシア語である。世間一般に言う「古典ペルシア語」がどう定義されているのかはブログ主は知らないが、この定義で当たらずとも遠からずではないかと思っている。

古典ペルシア語の特徴

語法とか語彙とかの現代語との違いは全く把握していないので、ここでは発音に話を絞る。

長母音と単母音

古典ペルシア語の母音には、長母音と単母音の区別があったとされる。現代の標準語においても、イランのペルシア語には母音の長短の区別が一応あることになっており、アフガニスタンダリー語にも多分あるものと思われる。一方でタジキスタンのタジク語では消滅しているようで、長母音と単母音は綴り字上は区別されない。また、イランにおいても、特に口語では長母音と単母音の区別が曖昧になっているらしい。

ペルシア語の長母音と単母音の、長さとしての区別の変遷については未把握だが、とりあえず当ブログの「古典ペルシア語」では長母音と単母音は「ー」で区別することとする。

無音のワーウ

現代のペルシア語の綴り(アラビア文字を使用する場合)には、「خو」(xw)と綴って実際には「و」(w)を発音しないものがある。例えば「خواستن」(xwāstan->xāstan)など、この「خو」(xw)という綴りは、言うまでもなくかつては「xw」という発音を表していたわけだが、後に「w」が脱落し「x」になっている。恐らくかなり初期の段階で脱落したのではないかと思われるので、当ブログの古典ペルシア語では「無音のワーウ」は脱落済みとして扱う。

マアルームとマジュフール

古典ペルシア語においては、「ی」(ヤー)の文字で表される長母音に、「ヤー・イ・マアルーム」と呼ばれる「ī」と、「ヤー・イ・マジュフール」と呼ばれる「ē」があった。また、「و」(ワーウ)の文字で表される長母音にも、「ワーウィ・マアルーム」と呼ばれる「ū」と、「ワーウィ・マジュフール」と呼ばれる「ō」があった。

これらの「マアルーム」と「マジュフール」の違いは、イランの標準ペルシア語では失われているが、タジキスタンアフガニスタンでは保たれている。ただし、タジキスタンでは短母音と長母音の融合が起こっており、「マアルーム」母音は対応する短母音と統合されている。

本ブログでは、マアルームとマジュフールの違いはなるべく反映させたいと思っている。

 

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今日は眠いのでここまで。